《欠かせないのに扱いムズイ》ヒーロー映画のヒロインをざっくりパターン分け!!
スーパーマンにはロイス・レーン、スパイダーマンにはMJ、ハルクにはベティ・ロス…と言ったように、多くの男性ヒーローたちには必ず個性豊かなヒロインがいますよね。
でも、ヒロインって役回りがすごく難しいと思います。多くのヒロインたちは、主にピンチに陥って、ヒーローに助けられる、というポジションになることが多くて、あまりにも多過ぎるとどうしても演出がくどくなりがちだと思うんです。
特に1作目はそういう役回りでよくても2作目からが結構やっかい…笑
…ということで、今日はヒーロー映画に限定して、ヒロインたちがどういうポジションを確立していったか考えてきます。
※1 スーパーヒロインとして確立しているキャラは今回の対象から除外しています。(ブラック・ウィドウ、ワンダーウーマン、キャプテン・マーベル等)
※以下、“ダークナイト・トリロジー”、“アメイジング・スパイダーマン2”、“ウルヴァリン:X-MEN ZERO”、“ファルコン&ウィンターソルジャー”等のネタバレがありますので閲覧注意です。
- ①一貫して典型的なヒロインだったタイプ
- ②“冷蔵庫の中の女性”犠牲となってしまったタイプ
- ③フェードアウトしてしまったタイプ
- ④スーパーヒロインになったタイプ
- ⑤最初から肩を並べて戦っていたタイプ
- ⑥恋愛とかじゃない、頼れるバディタイプ
- ⑦闇落ちしちゃったタイプ
①一貫して典型的なヒロインだったタイプ
・悪役に命を狙われる、何かしらの事件に巻き込まれるなどの常に救出される側だったヒロインや悪役との戦いに深く関わるわけではないが、主人公を励ましたり、奮い立たせる役割を担っていたタイプです。
多くのヒロインにはこの側面が必ずあるのですが、近年のヒロインの多くが、それだけの要素ではありません。
しかし、一貫してこの側面が強かったヒロインたちがいます。その顕著な例が、クリストファー・リーブ主演の“スーパーマン・シリーズ”のロイス・レーン、そしてサム・ライミ監督の“スパイダーマン・シリーズ”のメリー・ジェーン・ワトソン(以降MJ)です。
前者のロイスはヘリコプターから落下、エッフェル塔から落下などスーパーマンに救われまくりw
もうお決まりのパターンでした。
また、後者のMJにつきまして、1作目でグリーン・ゴブリンに誘拐される、2作目でドクオクに誘拐される、3作目でヴェノムに誘拐されるという熱心ぷり。
ここまでくると誘拐(され)魔?笑
このタイプにはMCU版“スパイダーマン”のMJ(こちらはミシェル・ジョーンズ)、“グリーン・ランタン”のキャロル・フェリス、“X-MENシリーズ”のモイラ・マクタガート、“グリーン・ホーネット”のレノア・ケースなどがいます。
②“冷蔵庫の中の女性”犠牲となってしまったタイプ
・“冷蔵庫の中の女性”とは、主人公の戦いに巻き込まれたり、その他の事件に巻き込まれることで重症を負ったり命を落としてしまう女性キャラを指す用語です。詳しくは調べてみてください。映画『事故物件』のラストに出てくる冷蔵庫でバターを食っているデブの幽霊のことではありません。
これはイメージ的には消えつつありますが、意外といます。
例として、“ダークナイト・トリロジー”のレイチェル・ドーズや“ウルヴァリン:X-MEN ZERO”のケイラ、“アメイジング・スパイダーマン・シリーズ”のグウェン・ステイシーなどが挙げられます。
彼女らの死は主人公にとって、重いトラウマとしてその後の展開に影響を与えます。
他にも死んではいませんが、“キックアス:ジャスティス・フォーエバー”のナイト・ビッチや、後に色々あって復活する“デッドプール・シリーズ”のバネッサなどがいます。
③フェードアウトしてしまったタイプ
・1作目で大きな役割を担ったりしたにも関わらず、続編や主人公の登場する別作品では出番を失ったタイプです。
彼女らは単純に演者のスケジュールが合わなかったなどの理由や続編での扱いが難しいためなど色々フェードアウトの理由は考えられます。
このタイプに属しているのは、マイケル・キートン版“バットマン”のヴィッキー・ビールや“インクレディブル・ハルク”のベティ・ロス、“キックアス・シリーズ”のケイティなどがいます。
前者のバットマンのシリーズは、監督や主演俳優の交代劇などもありますが、4作全てヒロインが別人という異例の作品です。(ボンド映画かい!)また、中者のベティ・ロスに関しては、ハルクの単独続編が作られていないこともありますが、ハルクが出るアベンジャーズ等の作品でも言及がないなど、居なかった扱いのようにされています…(悲)
※追加:MCUの外伝的立ち位置のアニメシリーズ「ホワット・イフ…?」の3話でベティ・ロスが登場しました!!別世界とはいえ、13年ぶりの復帰は嬉しい!!
④スーパーヒロインになったタイプ
・1作目等では普通のヒロインだったのに、後に登場した際にスーパーパワーを得たり、鍛えまくって戦う側のキャラクターになるタイプです。これはヒロインという役回りのある意味画期的な解決策だと思います。これならいちいち悪役に誘拐されずに済むし、無理矢理事件に巻き込まれずに済みます。
このタイプは“アントマン・シリーズ”のワスプことホープ・ヴァンダインや“アイアンマン・シリーズ”のペッパー・ポッツも、典型的なヒロイン的役回りが多かったですが、シリーズ終了後の“アベンジャーズ・シリーズ”にて“アイアン・レスキュー”としてスーパーヒロイン化しました。
また、“マイティ・ソー・シリーズ”のヒロイン ジェーン・フォスターも3作目で消えたにも関わらず、4作目にてスーパーヒロインとして登場予定のようです。③かと思いきや④になったという異例のタイプです。
他には映画ではありませんが、DCのドラマシリーズのヒロインの多くはこのタイプに属します。映画より長く続くドラマではこれが解決策になるようです。
⑤最初から肩を並べて戦っていたタイプ
・近年のアメコミ映画に多いタイプです。
これはピンチを打破できない、か弱いヒロインというステレオタイプから脱却し、尚且つ主人公とのロマンスもある強いヒロインですね。
マーベルもここ最近このタイプが多くなってきたようで『アベンジャーズ:エンドゲーム』のラストでスーパーヒロインたちが集合するシーンで、「おぉ、カッケェ…」となったのは新鮮な思い出です。実際、私もこのタイプ凄く好きです。
例として多いのですが、“ダークナイト・トリロジー”のキャットウーマン、“アクアマン”のメラ、“キャプテン・アメリカ・シリーズ”のペギー・カーターなどがいます。
⑥恋愛とかじゃない、頼れるバディタイプ
・今まであげてきたヒロインたちは、戦える戦えないなどの違いはあれど、みんな主人公とのロマンスがあるキャラクターたちでした。近年、新しい形として出てきているのが、このタイプ。
主人公とロマンスはほぼなく、頼れるバディ(相棒)としてヒロインがしっかりとポジションを確立しています。
結構アクション映画や日本の仮面ライダー・シリーズのヒロインは多かったイメージです。
このタイプに属するのは、“マイティ・ソー・シリーズ”のヴァルキリーや“スーパー!”のボルティー、“シャン・チー”のケイティなどがいます。個人的には“キックアス・シリーズ”のヒットガールことミンディはこのタイプの典型例として含めたかったのですが、2のラストを考えると微妙…?
⑦闇落ちしちゃったタイプ
・最後は結構稀なケースです。
主人公とロマンスのあったヒロインが、終盤に何らかの理由で悪役側に転じてしまうというタイプです。
これには“X-MENシリーズ”のジーン・グレイや“キャプテン・アメリカ:シリーズ”のシャロン・カーター、“ダークナイト・ライジング”のミランダなどがいます。シャロンは個人的には非常に残念な反面、結構ワクワクさせられました。また、ミランダは元々悪玉だったという衝撃キャラでした。
ヒーロー映画におけるヒロインのタイプ分けをしてみました。こうまとめてみると典型的なヒロインのままなキャラってそんなにいないんですよね。ロイスやMJという超有名どころがその例なのでイメージ強いんですよね。
最近は戦うヒロインやバディタイプのヒロインが多いので、今後も色々なヒロインが登場するのが楽しみです。
以上。駄話でした。