日々、ちいさな世界の征服

ちいさな自分の“セカイ”を征服していく、シカのブログです。自分の趣味のこと、興味のあることを日々更新中。

《回顧小話》人生で一番旨かったおでん

外がだいぶ寒い時期になってきましたね。

一気に"冬"って感じ、、、。

 

先日コンビニに入ったときに、カウンター横におでんコーナーが設置されていて、より冬を感じました。

皆さんは、"人生でいちばんおいしかった〇〇"って何かあったりしますか?

この場所で、このタイミングで、誰かと食べたアレって、いま考えると超えられてないなぁって思うものがありますよね。

私にも人生でもう一生越えないだろう、一番旨かった"おでん"があるのです。

 

すごく完結に言ってしまえば、それはただのセブンイレブンのおでんなのです。

ですがこれは、それこそいろんな理由があってのものなんです。

 

私は学生時代、映画館でバイトをしていました。大体がレイトショー終わりの12時くらいに退勤するクローズのスタッフでした。

映画館に勤め始めて割とすぐにクローズメンバーになった私は、通常業務時とは全く違うクローズの業務に順応するのに時間がかかり、コンセッション(映画館のフードの売店)の一斉清掃だけで、深夜の1時を越えてしまうことも多々ありました。(ちょうどシンゴジラ『君の名は』が公開していた時期なのもあり笑)

そんな時、同時期に入った友人と2人でクローズになり、その時も1時近くまでかかってしまった日がありました。

若干へこたれつつ、割と混んでいた日だったので、友人共々疲労から空腹状態で映画館を後にしました。とりあえず視線の先に見えたセブンイレブンに向かい、おでんを食べようという流れになりました。

 

確か私の記憶では、その日私が選んだラインナップは、大根・はんぺん・たまごだったと思います。

友人のはあまり覚えていません。

ですが、真冬の寒空の下でコンビニ前で立ち食いしたあのおでんが旨かったことは忘れないんです。

車なんて通ってないのにコロコロ変わる信号機の点滅、隣の喫煙者が吐き出す灰色の煙と僕らの口から洩れた薄くて白い煙、向いに見えたマックの閑散とした店内など鮮明に思い出されます。なんてことのない出来事です。

正直、その時友人とどんな会話をしたかもあまり記憶にないのですが、ホクホクッと漏らしながら、少し駆け足で食べたおでんは人生で一番旨かったおでんに違いないと思います。

 

その後、クローズ作業も順調にこなせるようになり、私は学生バイトのリーダーになることができました。今でもその友人とは定期的に連絡を取り、遊んだりしています。

 

季節ものだからこそ、特別感があるコンビニのおでん。

某車のCMみたいに「あなたとおでん、どんな物語がありますか___」って幾人かにはエピソードあるんじゃないかなと思います。

コンビニのおでんはきっと、そんな料理なのでは。

 

以上