《Disney+MCU》ドラマ『ホークアイ』が期待通り最高だった!!
遂にDisney+のドラマシリーズ『ホークアイ』が最終回の6話目を迎え、日本人が観れる2021年のMCU作品が出切りました。(一部の方々はスパイダーマンNWHが観れていますが泣)
日本がスパイダーマンNWHの公開が遅れ、試写会の当たらなかったファンたちはネタバレにヒヤヒヤしながら毎日を過ごしていることでしょう。
今年は、1月の『ワンダヴィジョン』配信を皮切りに、映画が3作、ドラマシリーズが4作、アニメシリーズが1作と、計8作もMCU作品が観れたわけです。思い返してみると、ホント1年間止めどなかったです。
そして、私が1番期待していたのが、『ホークアイ』でした。
師弟コンビが最高!!
長年、S.H.I.E.L.D.のエージェントを経て世界最高のヒーローチーム“アベンジャーズ”に身を置いてきたクリント。常人離れした弓術を駆使し、“ホークアイ”(鷹の目)というヒーロー名で、世間にも知られていた。
しかし、彼は特殊能力を一切持たない常人。雷さまやアーマーを着込んだ億万長者、100歳超えの超人兵士、緑の怪物などと並んで戦うには心身共にキツいこともあった。次々増える超人たち、ロボット軍団、宇宙からの侵略などと弓だけで戦い抜いた凄い人物なのだ。
しかし、彼は自分をヒーローだと思わないし、何度もアベンジャーズを離れた身だった。大人しく、田舎で家族と暮らすことが幸せだったのだ。
そんな彼に対比するように現れたのが、もう一人のホークアイとなるケイト・ビショップ。幼い頃にNY決戦を間近で経験し、クリントに命を救われてから彼のようになるために鍛え上げた戦士。お喋りで軽率でそそっかしい女の子。
二人は全くの真逆なのだ。寡黙で皮肉屋なクリントとお喋りなケイト、ヒーローを辞めたいクリントとヒーローになりたいケイト。そして、この相性が抜群にいい。
この大方の設定は原作とは異なっている。
コミックでのクリントはガサツで若い頃からヒーローに憧れている命知らずのキャラクター。それに対してケイトはクリントに憧れてヒーローになったわけではなく、暴漢に襲われたことから戦闘訓練を受けるようになり、弓術も身につけたことからホークアイを模倣したヒーローとなったという経緯があり、ドジは踏むが割りかし冷静でクリントに大人びたツッコミをする。コミックでは真逆の意味で正反対の二人なのだ。
今回、その2人の関係性を深める設定がふんだんにある。観た人なら言わずもがななことだが、憧れのヒーローに認められたいケイトが自身を彼の相棒と呼ばせたがるシーンや彼と別れた際に鬼電をかけるシーン、カーチェイスシーン、地下鉄のすれ違いの掛け合いなど、どれを取っても微笑ましいのだ。
そして最終話の冒頭にて、ケイトが今回の事件の黒幕が母と知り、クリントに家に帰るように促した際に、クリントの言った「君は俺の相棒だ。俺の問題でもある。」というセリフでゾクゾクしましたよネ。ホント自分の憧れの人にあんなこと言われたら、感動してしまう…。
それとは逆にケイトが、クリントに憧れた経緯を話すシーンで、「貴方は見せてくれた。空を飛んだり、手からレーザーを出す人だけがヒーローじゃない。ヒーローはどんな犠牲を払っても正しいことをする人だって。」と告げる。全世界のホークアイファンが彼の魅力はそこだよな!!って思ったに違いない!
やれ地味だ、やれ最弱だなんて言われるかもしれないが、ホークアイは紛れもないアベンジャーズいちクールなヒーローなんだ。と改めて惚れ直した。
トリックアローが最高!!
ホークアイと言えば、弓術と同じく、それを最大限に活かすトリックアローが売り。今作の原作になっているマット・フラクション&デイビッド・アジャのMARVEL NOW!『ホークアイ』では、カーチェイスしながらあらゆるトリックアローを試し撃ちしていく、という愉快なシーンがある。ホークアイ好きからするとたまらないシーンなのだが、有難いことに今回はそのシーンを再現してくれた。
トラックスーツマフィアのアジトから逃げ出す際に、運転するクリントの代わりに、矢筒から色んな弓を撃って追っ手を巻こうとするシーン。
ここでは原作にない、巨大化するピム粒子入りアローまで披露された。やっぱり楽しい!
また、最終話にてクリントとケイトの2人がトリックアローを手作りするシーンまで見せてくれた。ああいうのは凄くアツい!
そして、ラストバトルでは大量の敵に囲まれたスケートリンクにてカーチェイスシーンの倍以上のトリックアローが登場。エレクトリック・アロー、フリーズ・アロー、フレア・アロー、ニードル・アロー、ロケット付きアロー、麻酔アロー、インパクト・アロー、そして小さくなる方のピム粒子アロー。
こういうのが観れる日が来るなんて…観ていてチョー楽しかった!!
“ホークアイ”の掘り下げが最高!!
単独作がなかったことから、深く掘り下げられることの少なかったクリント。『アベンジャーズ:エイジ・オブ・ウルトロン』では、彼が妻子持ちであること、妻が常人の彼の身を案じていることがわかった。また、『キャプテン・アメリカ:シビル・ウォー』ではヒーローを引退したが、キャプテン・アメリカへの信頼やワンダを幽閉したスタークへの疑心からキャップ側に付く姿が描かれ、彼が正義と思うことに忠実であることが描かれた。そして『アベンジャーズ:エンドゲーム』ではサノスの無慈悲なスナップにより、家族全員が消されてしまい、失意からローニンを名乗り、悪人を殺しまくるという行いに至ってしまった。また、長年の相棒であったブラック・ウィドウ ナターシャを失い、彼女に救われた命を無駄にしないよう心に決める姿がクローズアップされた。
今回、その描かれてきたクリント・バートンの全てが改めて描かれた。
家族を1番に思っており、ほかのMCUにはない安泰なファミリー・パパのヒーロー。そして、騒動に巻き込まれてしまったケイトを救おうとしたり、ローニンとなって人々を殺めた過去から自身を責めたり。彼の今まで描かれなかった内面が浮き彫りになっていた。
また、多くの戦いで身体にもガタがきていることとして、耳を壊してしまったという点が描かれた。コミックでもしばし、耳に障害を持つクリント。
彼のそういった弱点が描かれたのも、MCUでは初めてだろう。
サプライズが最高!!
今作ではサプライズも凄かった。
4話目にして登場したのはナターシャの妹エレーナ。今年公開の映画『ブラック・ウィドウ』で初登場となった彼女は、姉を殺したとされるクリントの暗殺任務で現れる。まだ登場2作目で、新参者であるにも関わらず、その陽気なのか演技なのかわからない、ケイトへの振る舞いやシスコンっぷりを披露。本気か疑うケイトとの掛け合いと戦闘シーンは観ていて飽きない。
そして5話目にして、今作のメインヴィランとなるキングピンが登場。演じるのはNetflixドラマ『デアデビル』で同役を演じたヴィンセント・ドノフリオ。Netflixとの契約解除後2年間の猶予を経てのMCU参戦ということで、大いに燃えました。『デアデビル』での怪演を見たら、彼以外キングピンは考えられない、と思うほど。矢で射抜かれても、車に轢かれても、爆発に飲み込まれても、死なないタフさは前回出てきたよりもコミックに近い非常人っぷり。
ラストで義理の娘であるマヤに撃ち殺されたような描写がありますが、コミックファンですと、コレじゃ死なないなぁと思うはず。今度のドラマ作品『エコー』での登場を期待します!!
他にも、コミックでは“ソーズマン”という名前のヴィランである、ジャック・デュケインのまさかの立ち位置や、原作ではクリントの住むマンションの住人で友人のグリルがおそらく元となっている消防士グリルスの登場、クリントの妻ローラが元S.H.I.E.L.D.のエージェントで、コミックのモッキンバードというヒーローに値するキャラであったということがありました。
こんな濃密な内容で楽しいのに、サプライズまでふんだんに盛り込んでくるってどんな最高なドラマやねん。
というように、個人的には今までのMCUの Disney+ドラマ史上、並びに今年のMCU作品内で1番楽しんで、1番好きな作品になりました。
スピンオフとしてマヤ・ロペスの単独作『エコー』が予定されていますが、是非『ホークアイ』シーズン2もやってほしい!
まだまだ楽しめる。クリントの兄貴のバーニーや悪のサーカス軍団“サーカス・オブ・クライム”、原作のカジが豹変した殺し屋クラウンなど、出てほしいキャラクターがまだまだいます。
今年MCU見納めになりますが、来年一発目の『スパイダーマン:NWH』まで辛抱しようと思います。
以上
◆関連記事◆