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《アメコミをよむ#7》2人の元キャプテン・アメリカがヒドラの揉め事に巻き込まれる⁉︎『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』

東京で雪が降りました。寒くて手足が冷え冷えでした😭

さて、Disney+で配信のMCUドラマ作品がひと段落し、次の作品『Ms.Marvel(原題)』は2022年の後期の配信になりそう、とのこと。

昨年が、1月の『ワンダヴィジョン』から、空いても1,2ヶ月程度で新作が観続けられるというぶっ飛んだ年だったので、余計に寂しく感じます…泣

今回は昨年3月から5月に配信されていたドラマと同名のタイトルで、ドラマに先駆けて刊行されたミニシリーズ『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』の邦訳コミックの紹介&レビューをしていきたいと思います。f:id:shikamarusan:20220105233632j:image

◆前提知識◆

今作の主人公2人は、言わずと知れたキャプテン・アメリカスティーブ・ロジャースのサイドキック(相棒)として活躍したキャラクターであり、尚且つ2人ともスティーブが死亡していた時期と退任していた時期にキャプテン・アメリカを継いでいたキャラクターです。現在はともにファルコンとウィンター・ソルジャーの名に戻り、活動をしていました。実写映画ではキャプテン・アメリカ:ウィンター・ソルジャー』で対峙して以来、『〜:シビル・ウォー』アベンジャーズ:インフィニティ・ウォー』で共闘している腐れ縁のようなサムとバッキーですが、コミックではあまり組むことはありませんでした。

また、キャプテン・アメリカの宿敵の1人であり、今作に登場するヒドラの総統候補の1人バロン・ジモは、今作の前に処刑人のアンチヒーロー パニッシャーに命を狙われ、ゴースト(映画アントマン&ワスプ』に出た元キャラ)に殺されたらしいが、生きていたらしい笑

本作はその他については、予備知識がほとんど要らない、初見さんウェルカムな一冊と言えます。

 

◆あらすじ◆

かつての冷酷な暗殺者、ウィンター・ソルジャーことバッキー・バーンズ。空を駆けるヒーロー、ファルコンことサム・ウィルソン。 ある日、二人は謎の少年“ナチュラル”と出会ったことがきっかけで、悪の組織ヒドラの次期総統を決める戦いに巻き込まれていく。 新たな総統の正体とは? 二人は世界のため、ヒドラを止めることができるのか?

    ーーーShoPro Booksの[内容紹介]参照

https://books.shopro.co.jp/?contents=9784796878159

 

◆感想レビュー◆

①ドラマとの相違点f:id:shikamarusan:20220105233653j:image本作、あらすじを見ていただければ分かる通り、ドラマとタイトルこそ同じではありますが、全く違う作品となっています。
類似の点をあげるのであれば、バロン・ジモが登場する点、彼と一時協力関係を結ぶ点くらい。

あとは、シーン的にファルコンの特性を活かした空中戦が少しあったり、サムとバッキーがキャプテン・アメリカぶったキャラを2人がかりで倒す、というものがあります。

ドラマにあった、サムのアイデンティティの掘り下げやバッキーの暗殺者だったころの贖罪に苛まれる点などは他のコミックなどで描かれたりしていることもあり、今作はドラマ性を削ぎ落とした、コミックらしいフラットな作品になっています。

②キャラクター

今回登場のキャラクターは、サムやバッキー、バロン・ジモを除けば、殆どが新キャラクターでした。

特に活躍するキャラクターとして、物語の鍵を握るナチュラル”という少年の暗殺者の存在があります。彼は熱心なキャプテン・アメリカファンでありながら、その宿敵であるヒドラお抱えの殺し屋として動いているという、謎の行動をしています。戦闘スキルは類稀なるもので、サムとバッキーの2人を同時に相手をし、一度は2人を戦闘不能に追いやりました。おそらく何も記述がないため、超人血清などは使っていない常人のはずです。

彼が戦闘狂になって戦うだけのモンスターであったこと、アイデンティティがあまり描かれていないことから今後掘り下げられることもあり得ますが、個人的にはあまり魅力的に見えなかったので、今後の登場はあまりないような気がします…。

一方の主人公たちサムとバッキーですが、あまりバディ感はなく、ただ一緒にいるだけになってしまっているとこも少し残念…。どうせ組ませるなら掛け合いの楽しさが欲しかったかな…と個人的には思いました。

③ストーリーf:id:shikamarusan:20220106220024j:imageサムとバッキーが失踪した元軍人の捜索をしつつ、ヒドラの次期総統をめぐる内部抗争に巻き込まれるという主軸のストーリー自体は、単調であるものの、逆に今何してるんだっけ?何を追ってるんだっけ?ってなってしまうところが多かった。
ですが、キャプテン・アメリカに憧れる暗殺者ナチュラルを通して、サムとバッキーの“キャプテン・アメリカ”、“スティーブ・ロジャース”がどんな存在であるかを伝えているシーンには心掴まれました。
ナチュラルは正直、暗殺の才能に優れていて強くなってしまっただけで、薄っぺらい正義感と行動理由に動かされているだけの存在で、そんな若者がキャプテン・アメリカを語って、ヒドラに手を貸していることは非常にムカついたと思います。
彼の倫理観に感銘を受けたと言う彼だが、「まさに古き良きアメリカって感じだもん」という理由…、それどう言う意味?ってこっちも思いました笑

負けなしで、強さこそ正義!というように考えているナチュラルに対して劇中で2人は、「戦う理由がない」「強い信念がない」と言います。

スティーブ・ロジャースは正直、危うい存在ではあると思います。自分の信念を曲げられない、自分が正しければ何をしても良い、というように見られることもあります。しかし、彼はその信じているものが正しく、また常にそれを自己犠牲の精神の上で行なっているが故に真のヒーローと言える存在になっているです。
彼を真横で見ていて、彼の代わりを務めあげた2人だからこそ伝えられた言葉だと思います。
ここに本作の“肝”があると思います。

ミニシリーズではありますが、全世界のキャプテン・アメリカに憧れる人々が読むべき一冊です。

 

明日はブログを1日休んで、明後日にスパイダーマンNWHの感想をドでかく書こうと思います。

もうワクワク。

 

以上

 

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